『桜新町・緑庭の平屋』は屋上全面を緑化して広い庭をつくった平屋の住まいです。
既存の柿の木を残した地上の主庭と、広い屋上庭園の2つの庭があります。
緑への想いを継承する庭|主庭
建て替え前には古い木造家屋があり、施主の両親が大切にした庭木が多くありました。
自然を愛する施主は、新しい住まいでもそれらを継承することが望みでしたので、柿を中心にした主庭を東南に設け、囲むように部屋を配置しています。
柿や紅梅など既存樹木を中心とし、落ち着いた雰囲気を室内から愉しめるようにしています。
2つの庭を繋ぐ|玄関
大谷石の広い土間がある玄関は、扉を壁に引き込んで庭と一体に使うことができます。
また、土足のまま地上と屋上の庭を行き来して庭作業を効率的にできるようにしており、庭作業の中心にもなる場所として設計しています。
緑あふれるもうひとつの庭|屋上庭園
屋上は公園と見間違えるほどの広さで、アオハダ、オオヤマレンゲ、クロガネモチなどの中高木を植木屋さんが、残りのスペースは好みの草花を施主が植えました。
緑を愛する施主は、剪定や花殻摘み、落ち葉の処理などの手入れをするのも愉しみのうちと思っており、見て愉しむだけでなく、手入れや収穫など中に入って愉しむ庭、庭作業で緑に触れる庭になっています。
パーゴラには好みのバラを絡ませ、蝶が好みそうな草花を植えたりと(施主は蝶の採集が趣味)、なかば実験のようにあれこれと試し、うまくいかなかったら次はこれに入れ替えて・・・と愉しまれており、屋上庭園にいる時間が暮らしの一部になっています。
都内では広めの土地ですが、屋上庭園を作ることでもうひとつの広い庭を手にいれることができました。
日常の暮らしに寄り添う地上の庭と、趣味を満喫して愉しむ屋上庭園。
2つの庭が立体的に重なる住まいです。
作品 | 桜新町・緑庭の平屋
村田淳建築研究室が設計した桜新町・緑庭の平屋の紹介ページです。落ち着いた住宅街に建つRC造、平屋建ての住まいで、屋根全面を植栽し緑豊かな屋上庭園としています。