「Encounters  KNS at : Awazu residence by Hiroshi Hara」

231117 粟津邸 アトリエ(1階)その1

少し前のことになりますが、粟津邸(設計:原広司/1972)で開催された「Encounters」という展示会に行ってきました。
家具ブランドのKarimoku New Standard(KNS)が、粟津邸で新作家具を展示するというものです。(展示会はすでに終了しています)

粟津邸はグラフィックデザイナーの故・粟津潔のアトリエ兼住宅で、生田ならではの傾斜地に建っています。私たちの事務所からは歩いて行ける近さ。(坂道を上り下りしますが)
高低差をうまく利用した住宅で、坂道を上り最上階から建物に入ると、トップライトがある階段が1階のアトリエまで通じています。その階段が建物の中心軸になっていて、左右に部屋が配置されるという構成です。

231117 粟津邸 アプローチ
建物最上階のアプローチ 正面が玄関

閉鎖的な外観とは裏腹に室内は明るく、壁や床のデザインと相まって外にいるような半外部の雰囲気です。
また、オリジナルの使い方ではないでしょうが、アルコーブ状に配置されたホールに置かれたKNSの家具も、外を眺めながらゆっくり過ごしたくなるような雰囲気を醸し出していました。

231117 粟津邸 ホール横のアルコーブ
2階のホール 各所に展示がされています

うまい設計だなぁと感じたのは、敷地の高低差を利用したゾーニングです。
アトリエ付き住宅なので家族以外の出入りがあったはずですが、最上階から1階のアトリエまでは階段も含めて主にパブリックの空間で、その階段より下側がプライベートの空間(居間、キッチン、寝室、水まわり等)と高低差を利用して上下にうまく分けられています。
また、階段で回遊動線が作られパブリックとプライベートを目立たないように繋いでいたり、小さな吹抜けを利用した採光と換気の計画など生活を支える配慮も見て取れました。
KNSの家具や共に展示されていたアートも粟津邸の雰囲気とよく合っていて、相互に魅力を高めていたと思います。

粟津邸の図面や解説テキストは住宅遺産トラストのページで見ることができます。
興味のある方はご覧ください。

住宅遺産トラスト 粟津邸
https://hhtrust.jp/hh/awazu.html

231117 粟津邸 ホール(2階)
玄関から1フロア下の2階ホール
231117 粟津邸 ホールからアトリエを見る
2階ホールから1階のアトリエへ
231117 粟津邸 アトリエ(1階)その4
1階のアトリエ
231117 粟津邸 アトリエ(1階)その3
小窓がある2階の部屋は子供部屋と書斎
231117 粟津邸 居間その1
居間(庭側)
231117 粟津邸 居間その2
居間(道路側)
231117 粟津邸 庭から見た外観
庭側外観 斜面に建つ2階建て
231117 粟津邸 道路側から見る
アトリエの横にはガレージが隣接
作品の搬出入のためでしょう
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