久しぶりに上野まで美術展に足を運びました。
以前から見たいと思っていた、東京都美術館で開催されているマティス展です。
もうすぐ会期終了になるタイミングだったので、午前中でしたがかなりの人出でした。
20世紀を代表するフランスの巨匠、アンリ・マティス。
個人的には切り絵の印象が強かったのですが、初期から晩年までのたくさんの作品を見てどのように作風が変化していったかよく分かりました。
一番好きだなと思ったのは、マティス自身がその生涯の集大成だとみなした「ロザリオ礼拝堂」です。
ある冬の一日の様子をまとめた映像が上映されており、極めて簡素な空間にステンドグラスから差し込む光・色の移ろいが美しく、ただただ放心して眺めていました。
建物・装飾や司祭の衣装など、礼拝堂にまつわるすべてを4年をかけて制作したそうです。
最晩年に無報酬(!)でこのプロジェクトを受けたそうですが、その時間をきっと心の底から楽しんでいたんだろうなと思いました。
小山